双子の物語
「まぁ、久保ならいるけど……あそこ」
と、久保くんがいるかどうか聞いた男子が、机でおとなしく本を読んでいる男子に指を指した。
「あ、あの子、さっきもいたよね?」
と、華菜がいった。
華菜も気づいてたんだ。
「うん。いた」
と、私も返事する。
「えーと、何で君たちみたいな子が久保みたいなやつに用なんて?」
と、教えてくれた子が、微妙な顔をして、聞いてきた。
さすがに、告白されたからなんて言えないけど、
「久保みたいなやつにって何?」
と、私は、言った。