双子の物語
保健室についた。
……来たはいいけど、何をすればいいんだろ。
「なぁ、佐奈。」
「な、何?」
突然、名前を呼ばれてビックリした。
「いや、…………ごめん。」
……?……何がだろ?
「何が?」
謝られる意味がわからなくて、聞き返した。
「いや、だからさ……ここに、一緒に来てくれたし」
と、いって少しうつむいた。
「そんなの、謝られることじゃないって。それに兄弟なんだし……」
……自分で兄弟っていって、何故かそういうのが苦しかったなんて、気のせいだ。
「……兄弟……か。……そうだな。」
顔を少し上げた大輝をみると、悲しそうな顔をしていた。
でも、すぐに戻って、お礼を言われた。