双子の物語
「なぁ、佐奈。」
話しかけると、
「な、何?」
と、少しびびった感じで返された。
「いや、…………ごめん。」
俺は、謝った。
何が?、と返されたから、
「いや、だからさ……ここに、一緒に来てくれた し」
と、恥ずかしいけどいった。
俺顔赤くねぇよな?
気づかれないよう下を向く。
「そんなの、謝られることじゃないって。それ に兄弟なんだし……」
……兄弟。
俺は、そこから、進展させることは、出来ないのだろうか?
「……兄弟……か。……そうだな。」
そう言ったあと、ありがと。
と、一言足して、少し笑った。