双子の物語
「えー智くん?私、ちょっと苦手……」
……マジで?
なんか智には悪いが、嬉しい。
「じ、じゃあ、智には断っとくよ。寝てて起きないって」
そう言うと、
「いいけど、もっとましな言い分けないの?」
と、首をかしげて言ってくる。
かわいくて顔が熱くなる。
佐奈に見られないように、後ろを向いてドアの方へ向かった。
「だって今の理由なら、みんな納得いくぜ?」
ほんとにそうだ。朝なんて全く起きず大変なんだ。