双子の物語
少し息を整えてから家のなかに入った。
「……佐奈?……遅かったじゃない。どうかしたの?」
すると、お母さんが玄関まで来て、心配してくれる。
「何でもないよ。……屋上で寝ちゃってて…くしゅんっ」
「屋上で?……こんな時間まで外で寝てたら風邪引くじゃない……くしゃみもしちゃって」
そう言いながら、家のなかに上げられる。
「……部屋で着替えてくるね。」
「あ、それなら丁度ご飯出来たから大輝呼んできてちょうだい」
え?
大輝?
……嫌だけど断ったら凄く変だよね?
「わかった!」
仕方なく、了承した。