双子の物語
告白 大輝side
俺は、今から言うことに緊張し、少し深呼吸をした。
そして、もう一度佐奈の目を見た。
「佐奈。……ずっと前から佐奈のこと、好きだよ。もちろん今も。でも、ホントに気にしなくていいから。こんな気持ち、どうにもなんないし……さ」
自分で、言ってて悲しくなってくる。
でも、気持ちは伝えた。
少し、心が軽くなったような気もした。
だけど、
「…………え!?……意味わかんない」
佐奈の中では、理解ができてないようだ。
「えと…だから俺は、お前が好きで………え?」
佐奈の顔を覗きながら言うと、
佐奈の顔は、真っ赤に染まっていた。
それを見て、俺も少し照れてしまう。
今での俺たちは、兄弟で、こんな雰囲気になるなんてことは、まずない。