双子の物語
すると、
「い、いよ。……私、かもじゃなくて、本当に大輝が好き。今、なぜかそう思えた。」
「本当にいいのか?……」
「いいっ!……なんか、心に引っ掛かってたものが、すべてなくなった感じ。スッキリできた。これが答えなんだよ。私の。」
そういってくれた佐奈に、もう一度きつく抱き締め、
「すげー好き」
と、呟いた。
俺って、こんな甘いことば言えるキャラだったか?
……絶対違うな……。
そんなことを思い、もう一度、2人も、目を会わせた。
俺は、もう一度、佐奈の唇に、2回目のキスをした。
そのあと、2人で顔を見合わせて笑った。
これで、完全に兄弟の壁は壊れた。