双子の物語
「てことで、じゃあな」
俺がそう言って、家のなかに戻った。
「ああ……」
智は、テンションが下がりながら、帰っていった。
「智帰ったぞ」
佐奈の部屋に行き声をかける。
「うん。ありがと……」
眠いのか声が途切れる。
それより、
「お前はどんだけ寝てんだよ」
そう言って無理矢理起こした。
「実は、もし明日の朝に余裕で学校行けたら、華菜が、杉村哲の写真くれるって言うから、今寝たら朝早く起きれるかなって!」