双子の物語
佐奈の目が、キラキラしている。
杉村哲…………なんかむかつく!
俺、嫉妬しすぎたろ……。
「とにかく起きろ」
「んん~……分かった」
佐奈は、そう言って、ベッドから降りる。
「ねぇ、夕飯なに?」
寝たあとはご飯かよ……。
「お前はおっさんか?」
「失礼ね。ちがうもんっ」
そういった顔が、可愛かった。
って俺は…………いつもいつも……。
どんだけ好きなんだよ……。
「はいはい。母さんに聞けば?」
何とかごまかした。
「うん。そうする!」
そう言って、一階に降りていった。