双子の物語
嘘……。
そこには夜になって暗くなった空と、汗だくになって、心配そうな顔をした、大輝がいた。
もしかして、さっきから私を起こしてたのって大輝?
「……はぁ。大丈夫か?」
ため息をついて、安堵をした。
「……大丈夫……探してたの?」
私は、そう聞いた。
汗だくになってるし、息が少し乱れてたから。
「……あ、ああ……まあな」
そい、少し照れ臭そうに答えた。
私が、心配させてたのに、私は何故か、
大輝の姿を見て、少し笑ってしまった。
笑うと、大輝が
「なに笑ってだよ。……ほんと誰のせいだと思って……」
そういった。
私のせいだよね?