双子の物語
そんな風にしながら、家路を歩いた。
家につくと、お母さんが出てきて、
凄く心配してた。
時間を聞いたら、10時を過ぎてたんだって。
そりゃ、誰でも心配するか。
「……ごめんなさい」
あの話を聞いてから、避けてた私は、お母さんと喋ってなかったから、今初めて言葉を交わした。
「こんな時間までどこにいたの?」
お母さんを見ると、少し怒ったような顔をしている。
私は、言葉がでなくて、黙ってたら、大輝が話してくれた。
「公園のベンチで寝てたんだよ」
と、一言。
「風邪引くひくじゃない!」
そう言って、心配してることが、顔を見れば、わかってくる。