双子の物語
佐奈の納得
あの夜の決意した日から、1週間が経っていた。
決意したはいいけど、直ぐには切り出せなくて、こんなにも日がたってしまった。
あの日、お母さんに怒られた時、今考えたら私のことが大事だから、心配してくれたんだ。
それなのに……あの時の私は、気まずいことばかり考えてたから……そんなことにも気づかなかった。
「私って、バカだな……」
ボソッと呟いた。
はずなのに、
「そーなの?」
華菜にはしっかり聞こえていた。
地獄耳なの?
まぁ、そんなことは、どうでもいいんだけどね。