クレイジーサドくん。
クレイジーサドくん。 Ⅰ
『待って…先輩・・・先輩!』
まだ寒さが残る春の日の事。
『名門』の名を持つ大学でそれは行われていた。
「待って…?そんな可愛い顔して待って?俺の理性舐めてんの?」
『王子』の名を持つ先輩にテーブルに押し倒され私の耳たぶを舐めてくる彼。
「せ、んぱ、ぁい!」
恥ずかしからか涙が溢れる。
ほんの前までは大学の先輩と後輩だったのに。
彼からしたら挨拶のつもりなのか見かけたら必ず抱きついて少し話す程度。
友達…とまではいかないけど。
先輩、後輩の私達が抱きつくのは変なのかもだけどそこまで気にとめていなかった。
なのにー…
今この状況で行われてる行為は『その程度の関係』で行われる物ではないと思う。
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