【完】恋した相手は元カノの妹~キミに溺愛中~
「…歩、花歩!!」


「……えっ?」


隣には心配そうにあたしを見つめる奏哉。


「あたし……」


奏哉に呼ばれて正気に戻るまでの記憶がない。


「何か考え事してた?泣きそう顔してるけど…」


昔の出来事を思い出してた


しかも、悲しい出来事を…


ていうか、いつの間にか座ってたんだね


本当、記憶がない。


「買い物、再開しよう」


あたしは奏哉に手を引かれ買い物を再開した


「なんか、ごめんね…?」


「良いよ。何を考えてたかは聞かない。もし、それが話せることなら花歩が話してくれるまで待つし」


……やっぱり優しい。


「買い物、しような。帰ってからゆっくりしよう」


奏哉はニコッと笑ってくれた


だから、あたしもつられて笑顔になる


奏哉の笑顔好きだな。


……安心するんだ。
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