【完】恋した相手は元カノの妹~キミに溺愛中~
「これも元カレにやられたんだろ?」


奏哉は肩を優しく触った


「あたし、いつの間にか着替えてたんだね」


「母さんが着替えさせたよ」


未咲さんにお礼言わなきゃ。


「肩の痣、バレちゃったね…」


「今でも痛いのか?」


あたしは小さく頷いた



「今でもね、あの時の出来事がフラッシュバッグしてくるの」


「他にも痣、あるんだろ?」


「体中のあちこちに…」


思い出したら涙が出てきた


-----クルッ


気が付いたら奏哉の方を向かされていた


泣いてる姿なんて見られたくなくて俯いたまま


だけど、奏哉はそんなあたしの顔を上げ涙を拭ってくれた


「泣かなくて良いよ。花歩が泣いてると俺まで辛くなる」


奏哉はあたしが潰れるくらいギュッと抱きしめてくれた


感じたかった、誰かの温もり。


……温かい。
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