【完】恋した相手は元カノの妹~キミに溺愛中~
「荷物まとめて帰ろう」


「本当は奏哉も此処に居なきゃいけないんでしょ?」


「俺のことより今は花歩が優先。荷物、膝の上に乗せててな」


出来るだけ軽い荷物を花歩の膝の上に乗せる


幸い、奏を連れて外に出た時は花歩はタオルだけしか持ってなかったため荷物を荒らされずに済んでいた


貴重品は俺が持っていたから。


「とりあえず、帰ろう」


花歩が乗った車椅子を押し母さんのところへ向かう


「乗ってね」


母さんが荷物を乗せている間に俺は花歩を乗せる


そして、母さんは車をゆっくりと出発させた


花歩は家に着くまで一言も話さずにずっと外を眺めていた


彼女が何を考えて何を思っていたのかは全く分からない


でも、そっとしてあげようと思ったんだ


それが、今の俺に出来ることだから。
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