【完】恋した相手は元カノの妹~キミに溺愛中~
「奏哉、あれ取ってくれる?」


あたしが指差したのはベージュのカーディガン


こんなの欲しかったんだよね


これから寒くなるしちょうど良いかな


「これだな。はい」


あたしは奏哉から受け取る


「花歩、チェック柄好きって言ってたよな」


あたしは小さく頷くだけ。


あたしの頷きに奏哉は少し渋い顔をした


もっといっぱい見たいけど今はこれだけで良いかな


麻依は楽しそうに洋服を見ている


皆が見てる間に支払いを済ませ自分で車椅子を動かし外に出る


普通に歩きたいな…


麻依達みたいに奏哉と手だって繋ぎだい


今はそれが出来ないからな。


周りを見れば幸せそうなカップルだらけだし


なんか惨めになってきた


誰も居ないところに行こう


それが1番安心で安全のような気がする
< 294 / 830 >

この作品をシェア

pagetop