【完】恋した相手は元カノの妹~キミに溺愛中~
「両親が離婚してしばらくはやっぱり“母親”という存在に憧れてた。周りは楽しそうにお母さんと話してるんだもん。いくら小学生でも分かる」


利一さんは真剣に花歩の話を聞いていた


「でもね?奏哉と出会って家族の温かさに触れて。家族って良いなって改めて思った」


そう言われると照れるけど嬉しいな


「いろいろと災難が続いたでしょ?そんな時、未咲さんがね。“貴方の母親になってあげる”って言ってくれたんだ」


だから、母さんと花歩の距離が近くなった気がしたんだな


母さんが花歩を呼び捨てで呼び始めた理由はそれか。


「それがとても嬉しかったの」


花歩は笑顔を見せた


それは本当に嬉しかった証拠


「けど、やっぱりあたしのお父さんは1人だよ…」


花歩の言葉に利一さんは涙を流していた
< 502 / 830 >

この作品をシェア

pagetop