【完】恋した相手は元カノの妹~キミに溺愛中~
膝掛けを寒くないように掛けてあげよう


あたしは片方の手で奏ちゃんの手を握りしめもう片方の手で頭を撫で続けた


奏ちゃんなりに葛藤があったはず


だけど、未咲さんに負担を掛けたくなくて我慢してたんだ


少しでも奏ちゃんの葛藤を楽にしてあげたかった


「奏ちゃんは1人じゃないよ…」


そう呟くと小さく微笑んでくれた気がした


もう少し早く気付いてあげるべきだったと後悔する


良い夢でも見てると良いな。


「ただいま」


奏哉と未咲さんが帰って来た


「静かにしててね」


「花歩、奏は泣いた?」


未咲さんは心配そうに聞く


「奏ちゃん、ずっと我慢してたんですよ。未咲さんとあたしに新しい命が宿ったから」


今だって涙を流している


未咲さんはそんな奏ちゃんの頭を撫でていた
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