【完】恋した相手は元カノの妹~キミに溺愛中~
待合室で待っててもソワソワしっぱなし


心配で落ち着かないんだ


「奏哉」


名前を呼ばれて振り返る


振り返った方向には利一さんと利一さんに抱かれた奏。


「奏哉、今日は花歩に会わないであげて」


「俺、悪いことしましたか?」


“会わないで”と言われて不安になる


「ううん。悪いことなんてしてないよ。今の花歩は落ち込んでるから」


利一さんは奏を下ろし俺の隣に座った


奏は利一さんの膝の上に乗り抱きついていた


「花歩はね、奏哉の家族が羨ましかったんだ」


利一さんがゆっくり話し出す


「俺が仕事人間だったから花歩は仲良い家族が羨ましかったんだよ」


母さんが言ってるのと一緒だ


「聞こえただろ?花歩の泣き叫ぶ声。あれは花歩の中で限界が来てあんな風になった」


利一さんは奏の頭を撫でながら続けた
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