SKY~空~

「元村さんとあんまり話した事なかったから、話したいなって思ってたんだよねっ」

『そぅなんだっ』

「元村さんって彼氏とかいるの?」

『いなぃょ?』

「そぅなんだ‼」

楓山くんは
子犬みたいな可愛い笑顔を見せた。

可愛いなっ
弟みたぃ…っ

「これから理沙って呼んでいい?」

『ぅんっいいょー』

「やった‼俺の事も尋でいいからっ♪」

『わかったぁ』

「時間取らせてごめんねっ矢野さんが待ってるよね じゃ行くね」

そう言って
尋くんは行ってしまった。

尋くんって
やっぱり優しいな…

私も急いで屋上に向かった

屋上につくと

「もぅー‼理沙遅かったじゃぁん‼」

『ごめーんっ』

私は奈那美の横に座り
お弁当を食べ始めた。

ブーッブーッ

携帯が鳴っている。

私の携帯じゃないから
奈那美のかなっ

「もしもーし?……今から⁉…いいけどーっ……はーぃ。」

ブチッ

奏くんだねっ

「ごめん‼今から奏とデートしてくる‼ごめんね‼」

『いいょいいょ‼楽しんできてね‼』

「ありがとー!」

奈那美は颯爽と
屋上から出て行った。

一人になった私は
残っているご飯を食べて
教室に戻った。

午後の授業って
やっぱり眠い…

今は、大嫌いな
英語の授業だ

眠たい…

キーンコーンカーンコーン

やっと、午後の授業が
終わった。

クラスの生徒達は
ゾロゾロと帰って行った。

教室に残ったのは
私と尋くんと担任の
三人だけだ。

「スローガン決まったか⁇」

『はぃ。SKYです』

「SKY?」

尋くんと同じ反応だ

『SKYって空って言う意味で、空って青いですよね?だから、空みたいに美しく海のように大きくっていう意味です』

「おぉー!なかなかいいなっ‼じゃ、今日はもぅ帰っていいぞっ」

そう言って担任は
教室から出て行った。

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