SKY~空~
「少し休憩しょっか?飲み物買ってくるからちょっと待っててっ」
『はぃっ』
雷斗さんは行ってしまった。
やっぱり
私は雷斗さんの事が
好きなんだな…
はぁ…
「ため息なんかついてどーしたのっ?」
え?
顔を上げると
三人の男の人に囲まれていた。
いつのまに…
「うわっ可愛いー♪今から俺らと遊ぼーよっ!」
『無理です…人待ってるんで…』
「いいじゃん♪ちょっとでいいからさぁ♪」
ガシッ
えっ⁉
腕を掴まれた。
『離して下さぃ‼』
「てめぇら…誰の連れに手出してんの?」
え?
目の前には雷斗さんがいた。
でも、顔はいつもと違って
笑ってはいなかった…
それに声もいつもより
低くてドスの聞いた声だった。
「あぁん?誰だてめぇ?」
「てめぇら誰に口聞いてんだよ?」
「おっお前‼SKYの‼雷斗‼」
男達の顔つきが変わった。
まるで殺される寸前みたいに
怯えていた…
「次こいつに手出したらぶっ殺すぞ!」
「すいませんでした‼」
男達は逃げて行った。
男に掴まれた
右腕は今も震えていて
赤くなっていた。
怖かった…
雷斗さんが近づいてきて
ギュッ
えっ?
「怖かったよな…」
『雷斗さん…』
雷斗さんの
温もりが伝わってくる。