SKY~空~
「俺だったら理沙にそんな顔させねぇ…」
どぅゆう事…?
「俺が好きなのは…理沙…お前だよ」
え…?
龍くんが私の事を…?
その時…
「龍…てめぇ…!」
え?
振り向くと,あきらかに
怒っている雷斗の姿があった
雷斗はズカズカと
私たちに近づいてきて,
龍くんの胸グラを掴んだ
「あれほど言ったよな?俺の言う事が聞けなかったのか?」
何が何だか分からない…
雷斗は何を言ってるの…?
『ちょ!雷斗!やめてょ!』
「言われました…だけど!理沙にあんな顔をさせる雷さんの言う事は聞けません!」
「てめぇ…本気で言ってんのか?」
「はい…今まで雷さんは理沙を笑わせるすげぇ人って思っていて…俺の想いは閉じ込めておこうって…だけど,今日のあんな理沙の悲しい顔を見たら…無理っすよ…」
ガンッ!
え?え?
雷斗が龍くんを
殴った…
龍くんは倒れこんだ
「理沙…行くぞ」
雷斗は乱暴に
私の腕を掴み
無理矢理連れて行こうとした
『雷斗⁉なんでこんな事するの⁉龍くんに謝って!』
「は?理沙は俺より龍のほうがいいって言うのか?だったら,龍のとこ行けよ。俺たちもう…終わりだな」
雷斗は私の腕を離すと
入口に向かって歩きだした。
そんな事言ってなぃょ…
私は雷斗じゃなきゃ
ダメなんだょ…
雷斗の背中が
涙で滲んで見える…
小さくなっていく
雷斗の背中
雷斗…
お願いだから…離れていかないでょ…