SKY~空~

「じゃっ!邪魔者は消えますょー!後は,二人でごゆっくり〜!」

ガラガラ〜

奏くんは
出て行った

気まずい雰囲気が
漂っていた

「座ったら?」

『あ…うん』

私は雷斗のベッドの横の椅子に
腰掛けた

「俺さ…すげぇかっこ悪いけど,今日いたやつに嫉妬した…理沙はもう他の男のものなんだって…そんで,イライラしてバイクかっ飛ばしてったら,ガードレールに衝突した…かっこ悪いだろ…?」

雷斗…

すごく悲しい顔してる…

『そんな事ない…私,忘れようとしたけど無理だった…やっぱり…雷斗が好きだよ…』

「理沙…もう一度,俺の隣で笑ってくれねぇか?」

涙が止まらないょ…

『…うんっ!…グスッ』

「泣くなょー」

そう言って,雷斗は
私の頭を撫でてくれた

あの頃と変わらない
笑顔で…

『雷斗…お願いがあるの』

「ん?」

『龍くんを…SKYに戻してほしい…』

「え…?」

『龍くんがどれだけSKYの事が好きか知ってるから…どれだけ…雷斗を慕っている事を知ってるから…』

そうだょ…

龍くんも辛かったはず…
大好きなSKYを抜ける事は
とっても辛かったと思う…

「分かったよ…だから,そんな辛そうな顔すんな」

『うん!』

「もう遅いし…迎え呼ぶわ」

『えっ⁉そんないいよ!悪いしっ!』

「俺が心配なんだよ。」

うー…

少しすると,

ガラガラ〜

「理沙さん」

日向くんだ

「本当は他の男の後ろなんて乗せたくねぇんだけど、しょうがねぇ…日向…頼むぞ」

「はいっ!」

「じゃ、理沙,またな!」

『うんっ!明日も来るね!』

ガラガラ〜

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