等身大の愛唄
お、大人しくしろって…。

その言葉に従って、黙るあたし。





電車に揺られながら、外を見る。

そして、思った。



もしかしたら、龍哉…
電車の方向、逆だったんじゃないのかな?


とか、


遠かったりするのかな?


とか、


もの凄く迷惑かけてんじゃ―…


とか。



だとしたら、あたし――…



「………が…ね。」



本当は龍哉になんか言ってやりたくないんだけど。


でも、声が小さすぎて「は?」ち聞き返されてしまう。


もぉ――――――――――っ!!!
やけくそになったあたしは、



「ありがとねっ!!!」



怒鳴り気味に言ってしまう。

言った途端、恥ずかしくなって顔が熱くなる。


普段、言い慣れてないせいもあるんだろうけど、龍哉に言うのも…


そんなあたしを見て



「…………………ぷっ」



吹き出す龍哉。



「なっ!!!」



それを聞いて、さらにあたしの顔が熱くなる。

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