等身大の愛唄
「も、もういいよ?お、送らなくても…。ほ、ほらっ!あたしの家すぐ近くだし!!」



これ以上、送ってもらうのは何だか悪くって…

それに帰るのも、遅くなるし。



「ば―――――か。俺の心配なんてしてんじゃねぇよ。それに俺ん家だって、この近くだし。」



クシャッと頭を撫でられて、あたしを馬鹿にしたように、でも優しく笑う龍哉に…不意をつかれて、


ドキッ



と、胸が跳ねてしまった、馬鹿なあたし。



そして、顔が熱くなっていく。
それをあたしは、隠すようにして



「あ、そっ!べ、別に龍哉の心配なんてしてないわよ!」



と、逃げるようにして、早足で歩いていくあたし。



ぜ、絶対!
龍哉になんか恋、しないんだから―――――っ!!!

と、心の中で叫びながら。

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