stand up!!
受け身を取る暇もなかったため、浩の肩は悲鳴をあげた。
「いった…」
浩は肩を押さえながら、立ち上がった。
「安城さん、大丈夫!?」
その様子にただならぬものを感じたのだろう。
池田が慌てて駆け寄ってきた。
小早川は組手のせいか、上がる息を整えていた。
浩は痛む肩を摩りながら、「大丈夫です」と答えた。
道場にいる誰もが静まり返っていた。
「安城 浩。今日はここの訓練はここで終了させていただいてもいいでしょうか?」
「そうだね。みんな、今日はここまでにしようかー」
「「「はい!!!!!」」」
浩は帯を絞めなおしている小早川の前へと歩いて行った。
小早川も気づいたようで、浩に向き直る。
「今日は負けました。しかし、今度は絶対あんたを倒す!!」
そう言ってその場を立ち去り、更衣室へとやって来た。
更衣室に偶然凜子がいたため、湿布を貼ってもらったってところだ。