stand up!!





「安城さんも女の子なんだよ!あぁ言うこと、言われたら傷付くに決まってる」



池田の真面目な顔に小早川は少し戸惑った顔をしていたが、しばらく間を置いた後口を開いた。



「お前、安城のこと好きなのか?」



小早川の口から出た言葉に、池田は驚いたような顔をした。
また、沈黙が走る。



「どっちがだよ…」



「はっ?何ていった?聞こえなかったぞ。もう一度いえ!」


小早川は池田に迫った。
178㎝の池田は167㎝の小早川に怒り顔で迫られるものだから、冷や汗をかく。



「な、何でもないよ。そ、そうだ!小早川。薬飲んだの?」



違う話題に変えようと必死に頭を使った。
小早川はムッとした顔だったが、薬を飲んでなかったようで、ポケットの中をあさった。


「あ、ロッカーにわすれた!」



「ほ、ほら。取りに戻んなくていいの?」



小早川は少し考えた後、「お前は先戻ってろ」と言葉を残し、更衣室に戻っていった。



その後ろ姿に安堵のため息を吐く池田がいたのは、間違いない。











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