stand up!!


「遣いと言いますか、安城さんのお父様の考えに賛同するものと言った方があっています。お父様は、あなたのことを心配なさっていますよ。軍服や訓練などで使用するものがなくなってしまえば、あなたの管理能力を疑われ、いわば辞めさせてくれるのではないかと考えましてね。」


「くそ親父とは、縁を切ったはずだ!あたしは自由に生きると決めたんだ!!」


「強情なお嬢さんですね。あなたの大切なものを盗むだけにしようと考えていましたが、お嬢さんを連れて帰ったとなれば、お父様も万々歳でしょうね。」


男は不気味な笑みを浮かべた。
ふざけんな!!あんな奴のとこになんか戻らねぇ!


あたしは肩の激痛に耐えながら、男に頭突きした。
男は予想だにもしていなかったのか、あたしの体の上から退けた。


「あたしはここに入隊した一員。訓練もばかにやっているわけじゃない、なめんじゃねぇよ!!」



あたしは体を起こそうと痛みに耐え、やっとのことで上体を起こすことに成功した。


「あのお方のお嬢さんだと思って手を抜いてやったのに、このくそアマァァァァアァァァ!!」


受けて立とうじゃんと思ったが、そんな力は残っていなかった。
このままだとやばい!!ぎゅっと目を閉じた。



「っ!!」
誰かが呼ぶ声が聞こえた。その人は、光とともにやって来て、あたしを男のこぶしから救ってくれた。













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