stand up!!
小早川少佐と池田少佐は、想像通りの顔をしていた。
トッケイは警察が手におえない凶悪事件や、凶悪犯を担当する。
今追っている凶悪犯グループ“ダークブラッド”。
数々の凶悪事件の裏側で糸を引いている。
しかし、そのダークブラッドには蓮龍会が大きく関わっているという。
その蓮龍会の孫娘がトッケイに入隊していたとなれば、世論がなんと言うか。
ー我々トッケンは、命を懸けて民を守り、悪を追及するー
トッケイの教訓
その悪に手を貸しているかもしれない蓮龍会の者がトッケイにいる。
矛盾している。
あたしはどうなるのやら。
あたしに蓮龍会の組員を送ってきたこと、あたしを連れ戻そうとしているとみて間違いない。
どうして?それは跡継ぎ問題であることは間違いない。
この2人がどう判断するのやら?
あたしにはまだここでやるべきことがあるのに…。
辞めさせられるに違いない。
もうここにはいられない。
ぎゅっと目を閉じる。
あたしの考えとは逆にあたしでも驚くような回答が返ってきた。
「蓮龍会の孫娘だったとはね。小早川?」
「あぁ」
「安城さんも大変だったね」
2人の返答に張りつめていた気が一気に抜けた気がした。