stand up!!
「安城。こいつは…。」
浩のケガが治ったころ、腐敗した遺体があるという連絡を受け、出動した。
「間違いないです。あの時の男です。」
腐敗した遺体は、あたしを襲った男だった。
「これが、組のやり方です。失敗したものには死をもって償わせる。」
左腕をぎゅっと掴む。
あたしが組に帰らないと言ったから、あたしのせいでこの人はこんな姿に…。
「浩、浩のせいじゃない。悪いのは殺した蓮龍会よ。」
凛子は握られた手の上から、自身の手を置いた。
「そうだ、あの日出した。お前の答えは間違ってはいない。そのことを忘れるな。」
「はい。」
唇をかみしめる。
少し、血の味がした。
絶対に、許さない。
蓮龍会を絶対許さない。
小早川は腐敗した男の手に何かが握られていることに気付く。
「これは…」
―これは終わりではない、始まりにすぎない―
―準備はいいかな、犬どもよ―
くそっ!
これからが本番だってことか!
「小早川?」
小早川は池田に無言で、先ほどのメッセ―ジを渡す。
池田も受け取ったメッセージに驚きの声をあげた。
「あいつ等、ふざけやがって。」
「そうだね、これからが俺たちの本領発揮だな。」
「あぁ…。」