stand up!!
「たーてぃやーー!!!!!!」
ダァンッ!!!!!!!
「次!誰!?男のくせにだらしないんじゃない!!!!」
柔道の時間。
そして、道場の片隅には浩に投げられたと思われる人の山。
「おい、あいついつもよりキレてんぞー」
「今のアイツに敵うもんなんていねーぞ!」
「アイツ、本当に女なのかよ!?」
浩の耳がピクッと動いた。
浩が声のする方向を向く。
「今、本当に女なのかよっていったやつぁ、誰だー!!!!!」
その時、振り返った浩の顔ははんにゃのようだったという。
それは組手が始まる少し前…
「それで?」
浩は今、一番顔を見たくない人の隣になってしまった。
くそ小早川!!!!
しかし、凜子に言われたことを心に唱え、平常心を保っていた。
「何ですか?」
「やっぱり覗きなんかこなかったろ?まぁ、もしも滝沢と一緒にいた時に被害に遭っても、お前ではなく滝沢目当てだから自慢はするなよ」
ピキッ
何かが切れる音がした。
「忠告ありがとうござしました!」
口元は笑っているが、怒りマークが五つくらいついているような感じであった。