stand up!!
そして組手に入った。
対戦相手をすべて小早川だと思って思いっきりやる。
浩の怒りのぶつけどころになったかわいそうな人たちが、あの人の山であった。
「次!次いないの!?」
「彼女、張り切っているね」
遠目で見ていた池田が小早川に声を掛けた。
腕を組んで見ていた小早川は、少し瞳を閉じふっと息を吐いた。
「俺が相手になろう!!」
浩の体がその声にビクッと反応した。
ずかずかと浩の前まで出てきたその声の主に、浩の怒りはマックスになった。
「少佐相手でも手加減はしませんよ!」
「当たり前だ!!手を抜いていては訓練にはならん!!!」
二人の間に火花が散っていたことだろう。
何も知らない訓練生はただ、呆然としていたが、事情を知っている池田にとっては笑いの種であった。
「行くぞ!安城!!!」
「かかってこーい!!!!!!」
「始め!!」