16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
◇first angel◇
残された時間
私の命には、期限がある。
「購買行こー!」
「どこで食べる?」
賑やかな教室に飛び交う、クラスメートの楽しそうな声。
入学して早1ヶ月、私はずっと1人で過ごしてきた。
「早坂さん、良かったら一緒に食べない?」
「……ごめんなさい、遠慮しとく」
「……そっか」
気を遣ってくれるクラスメートにも、私は寄り添うことが出来ない。
困ったように笑うクラスメートを残し、私は席を立った。
ごめんなさい、せっかく声を掛けてくれたのに。
縋りそうになる手を必死に抑え、私はただ唇を噛んでいた。
私、早坂由仁〔ハヤサカユニ〕にはもう時間がない。
今年の――中3の1月末、私は余命を宣告された。
「購買行こー!」
「どこで食べる?」
賑やかな教室に飛び交う、クラスメートの楽しそうな声。
入学して早1ヶ月、私はずっと1人で過ごしてきた。
「早坂さん、良かったら一緒に食べない?」
「……ごめんなさい、遠慮しとく」
「……そっか」
気を遣ってくれるクラスメートにも、私は寄り添うことが出来ない。
困ったように笑うクラスメートを残し、私は席を立った。
ごめんなさい、せっかく声を掛けてくれたのに。
縋りそうになる手を必死に抑え、私はただ唇を噛んでいた。
私、早坂由仁〔ハヤサカユニ〕にはもう時間がない。
今年の――中3の1月末、私は余命を宣告された。