16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
クラスメートの死期を知っていて、それを誰にも言えないのは……流石にきついと思う。



「ダイエットと言えば、高鴫お前ちょっと太った?」

「やっば、わかる?もうお腹ぷよぷよでさー」

「それ前からだろ」

「黙れ伊東」



笑い声が広がり、私も自然と笑える。

この雰囲気が、私好きだな。

……でも。

いつまでもこんな風にいられるわけじゃない。

いなくなること、言わなきゃ。

笑い声が収まったところで、口を開く。



「あ、あのね!」



みんなの視線が集まり、しどろもどろになってしまう。

言え、言うんだ私。

もうすぐ引っ越しするからって。

その準備で欠席も増えるかもって。

嘘を、重ねるんだ。



「どうしたー?」

「早坂さん?」



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