16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
「間違えたってやり直せんじゃねーかよ!それが出来ないって決めつけてるのはお前自身だろ!?」

「高野……?」

「踏み出せよ!何でも出来るんだよ!お前も早坂さんも生きてんだから!」



“生きてるから、何でも出来る”。

高野君の言葉は、私の胸にも突き刺さった。

まるで、どうせ死ぬんだと諦めていた私に向けられたもののようで。



「高野……」

「俺から見たら、お前も早坂さんも素直じゃないんだよな。どっちかが歩み寄れば、何かが変わる筈なのに」

「……かもな」

「大会、誘ったんだろ?チャンスじゃん。……早坂さんは多分、踏み出す気なんかないから。お前がどうにかするしかないよ」



高野君の思いやる気持ちは、嬉しい反面苦しくもあった。



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