16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
ハンバーグとスープと、サラダと……。

メニューを考えていると、視界の端で由羽ちゃんが一点を見つめていることに気付く。

しゃがみ込んで同じ目線にしてからその先を辿ると、どうやらそこはお菓子売場らしかった。



「好きなの買っていいよ」

「ほんと?」

「だけどひとつだけね?ご飯食べられなくなっちゃうから」

「うん!ありがと!」



由羽ちゃんはお菓子売場に一目散に駆け出し、買うお菓子を選んでいるようだった。

そんな由羽ちゃんに、名良橋君が被ってしまうことが何だか可笑しい。

だってそっくりなのに、中身全然違うんだもん。

まぁ、高1男子と3歳の女の子じゃ違うのは当たり前だけど……。



「ゆにおねーちゃん、これにする!」



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