16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
ぽつりと、高野君が言葉を吐いた。
由羽ちゃんの小さい体が更に小さくなった気がして、そっと抱き締める。
「……居眠りとか、そんなんじゃなくてさ。横から来たトラックに名良橋、気付かなかったみたいで」
なんで、こうなっちゃうの……?
出来の悪いラブストーリーじゃないんだからさ、ほんとやめてよ。
名良橋君を、奪わないでよ……。
そのとき、ふっと赤いランプが消えた。
閉ざされていた扉が開き、中から先生らしき人物が出てくる。
「終わった……か?」
「先生、名良橋は……」
ドラマで一度は見たことのあるシーンのように、先生はマスクと帽子をとり難しい面持ちで口を開く。
「事故の割に、大事には至らなかったようです。左足の複雑骨折、命に別状はありません。これから暫くはリハビリに励んでいただくことになります」
由羽ちゃんの小さい体が更に小さくなった気がして、そっと抱き締める。
「……居眠りとか、そんなんじゃなくてさ。横から来たトラックに名良橋、気付かなかったみたいで」
なんで、こうなっちゃうの……?
出来の悪いラブストーリーじゃないんだからさ、ほんとやめてよ。
名良橋君を、奪わないでよ……。
そのとき、ふっと赤いランプが消えた。
閉ざされていた扉が開き、中から先生らしき人物が出てくる。
「終わった……か?」
「先生、名良橋は……」
ドラマで一度は見たことのあるシーンのように、先生はマスクと帽子をとり難しい面持ちで口を開く。
「事故の割に、大事には至らなかったようです。左足の複雑骨折、命に別状はありません。これから暫くはリハビリに励んでいただくことになります」