16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
先生は一礼して去っていった。
先生の言葉にホッとして、すぐにハッとする。
複雑骨折って……じゃあ、大会は……。
安心や不安で視界が滲んだとき、扉の向こうからストレッチャーが運ばれてきた。
そこには、目を閉じたままの名良橋君の姿。
「名良橋!」
「名良橋君!」
慌てて駆け寄るも、名良橋君の返答はない。
顔には痛々しい無数の傷があった。
そっと手を握ると、そこから名良橋君の体温が伝わってくる。
「名良橋く……っ」
「病室に入られますが、よかったら傍にいてあげてください」
看護師さんにそう言われ、私は力なく頷いた。
ストレッチャーは病室のある方へと運ばれていき、その場に残された私達は深い溜め息を吐く。
先生の言葉にホッとして、すぐにハッとする。
複雑骨折って……じゃあ、大会は……。
安心や不安で視界が滲んだとき、扉の向こうからストレッチャーが運ばれてきた。
そこには、目を閉じたままの名良橋君の姿。
「名良橋!」
「名良橋君!」
慌てて駆け寄るも、名良橋君の返答はない。
顔には痛々しい無数の傷があった。
そっと手を握ると、そこから名良橋君の体温が伝わってくる。
「名良橋く……っ」
「病室に入られますが、よかったら傍にいてあげてください」
看護師さんにそう言われ、私は力なく頷いた。
ストレッチャーは病室のある方へと運ばれていき、その場に残された私達は深い溜め息を吐く。