16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
これ楽しみにしてたから、なんて言って笑いながら。



「待ってて、切符買ってくる」

「悪い」



券売機で目的地までの切符を買い名良橋君の元へ戻ると、ふっと目を細めてはにかんだ名良橋君。

「何?」と訊ねてみたけど、その理由を教えてもらうことは出来なかった。





目的地に辿り着き、私達以外誰もいない静かな駅で電車を下りる。

すぐ目の前には、空と海の2つの大きな青が広がっていた。



「すっげぇ綺麗だな」

「でしょ?穴場だよここ」



改札を出て、私達は昼食をとるべく店を探す。

すると、少し先にラーメン屋さんの看板が見えた。



「ラーメン以外ねぇの?」

「ラーメン嫌い?」

「いや……その、女子ってラーメン屋入りづらいって聞いたことあるから」



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