16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
だけど私は、その選択肢に首を縦に振ることは出来なくて。
死を先延ばしにする、真っ白な世界にいるよりも、死を待つ、カラフルでありふれた世界に居たい――その意思を伝えると、家族は崩壊していった。
毎日夜遅くに帰ってくるお父さん、いつも涙を流すお母さん。
そして、全く笑わなくなってしまったお姉ちゃん。
私はそんな大好きな3人を“家族”に戻すために、家を出て県外の高校に入学したんだ。
最後に残る私が、少しでも少なければ、薄れていれば。
離れた時間が、3人に与える衝撃を軽減してくれるなら――私は、残された半年の孤独だって、喜んで受け入れられたの。
だって3人は、私の大好きな家族だから。
「……親睦会なんて、参加するだけ無意味よ」
死を先延ばしにする、真っ白な世界にいるよりも、死を待つ、カラフルでありふれた世界に居たい――その意思を伝えると、家族は崩壊していった。
毎日夜遅くに帰ってくるお父さん、いつも涙を流すお母さん。
そして、全く笑わなくなってしまったお姉ちゃん。
私はそんな大好きな3人を“家族”に戻すために、家を出て県外の高校に入学したんだ。
最後に残る私が、少しでも少なければ、薄れていれば。
離れた時間が、3人に与える衝撃を軽減してくれるなら――私は、残された半年の孤独だって、喜んで受け入れられたの。
だって3人は、私の大好きな家族だから。
「……親睦会なんて、参加するだけ無意味よ」