16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
あ、もうあんな遠くにいる。
私も早く追いつかなきゃ。
だって名良橋君怪我してるのに、転んだら危ないもん。
だけど、歩き出そうとする私の意思とは反対に、体が鉛みたいに重くなって動かなくて。
駆け巡る痛みは、最早どこが痛むのかすらもわからない。
そして次の瞬間、
――ドサッ……
世界が、反転した。
「早坂!?」
薄れていく意識の中で、私を呼ぶ名良橋君の声だけが何故かはっきりと聞こえたんだ。
もう駄目かも、と本気で思った。
余命半年、そう言われていたけど、ちゃんと半年かどうかわからないことなんて初めから知っていた。
もしかしたらそれよりも長く生きられるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
その2つの中で、そうじゃない方だっただけのことと言えばそれまでだけど。
私も早く追いつかなきゃ。
だって名良橋君怪我してるのに、転んだら危ないもん。
だけど、歩き出そうとする私の意思とは反対に、体が鉛みたいに重くなって動かなくて。
駆け巡る痛みは、最早どこが痛むのかすらもわからない。
そして次の瞬間、
――ドサッ……
世界が、反転した。
「早坂!?」
薄れていく意識の中で、私を呼ぶ名良橋君の声だけが何故かはっきりと聞こえたんだ。
もう駄目かも、と本気で思った。
余命半年、そう言われていたけど、ちゃんと半年かどうかわからないことなんて初めから知っていた。
もしかしたらそれよりも長く生きられるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
その2つの中で、そうじゃない方だっただけのことと言えばそれまでだけど。