16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
名良橋君と高野君に向けていた視線を手元に戻し、教科書を鞄の中に入れていく。
突き放せたんだから、気にすることないじゃない。
ただ、気になるのは。
あの日流した私の涙が、名良橋君に届いていたのかどうか。
泣いていたことに気付かれていたら……多分、何かあると思われる。
でもまぁ、今のところ何もないし、大丈夫だよね。
浮かび上がった疑問を掻き消すように、私は席を立った。
昇降口へ向かう途中、渡り廊下で名良橋君と高野君の姿を見つけた。
校内なんだし会うこともあるだろう、と歩き出した刹那。
「え、あのとき早坂さん見かけたからファミレス飛び出したのか?」
突き放せたんだから、気にすることないじゃない。
ただ、気になるのは。
あの日流した私の涙が、名良橋君に届いていたのかどうか。
泣いていたことに気付かれていたら……多分、何かあると思われる。
でもまぁ、今のところ何もないし、大丈夫だよね。
浮かび上がった疑問を掻き消すように、私は席を立った。
昇降口へ向かう途中、渡り廊下で名良橋君と高野君の姿を見つけた。
校内なんだし会うこともあるだろう、と歩き出した刹那。
「え、あのとき早坂さん見かけたからファミレス飛び出したのか?」