16歳の天使~最後の瞬間まで、キミと~
それは熱の所為か。
それとも――明らかに熱に対してのものでない薬が増えた所為か。
考えても仕方ない。
私がすべきことは、処方された薬をただ飲むことだけ。
アパートが見えてきたところで、ふとその前に立つ人影を見つける。
目を凝らしてよく見ると、そこには制服姿の名良橋君が立っていた。
「名良橋君……!?」
慌てて駆け寄ろうとすると――熱の所為か、目眩がして前のめりに倒れそうになる。
ヤバい、そう思って目を瞑ったけど痛みは一向に来ない。
変わりに訪れたのは、胸を裂くようなドキドキだった。
「……っぶねぇな、お前」
名良橋君は私を支える形で抱き締めていた。
暴れる鼓動に戸惑う私。
それとも――明らかに熱に対してのものでない薬が増えた所為か。
考えても仕方ない。
私がすべきことは、処方された薬をただ飲むことだけ。
アパートが見えてきたところで、ふとその前に立つ人影を見つける。
目を凝らしてよく見ると、そこには制服姿の名良橋君が立っていた。
「名良橋君……!?」
慌てて駆け寄ろうとすると――熱の所為か、目眩がして前のめりに倒れそうになる。
ヤバい、そう思って目を瞑ったけど痛みは一向に来ない。
変わりに訪れたのは、胸を裂くようなドキドキだった。
「……っぶねぇな、お前」
名良橋君は私を支える形で抱き締めていた。
暴れる鼓動に戸惑う私。