キカセテ私にキミの声
すがるような視線とコエに、
私は自分の幼かった頃を思い出す。



そう思ってしまった時点で、
もうこの猫を切り離すことなど無理な話だ。





それに、
私にとって自分という存在は、
大事にしていないどうでもいいものなのである。

断ることを躊躇う理由なんて、
一欠片も無い。





「……あげるよ。
< 17 / 37 >

この作品をシェア

pagetop