キカセテ私にキミの声
始まりは道ですれ違った男性。



当時、
小学生の終わりを迎えかけていた私は、

突如聞こえてきた声に身体を強張らせた。





私に向けられた欲望の声。







他人の心に巣食う私への欲望や嫉妬は、

私にしか聞こえない声となり
徐々に鮮明に聞こえて来るそれに、



私は闇へと落とされた。
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