アウト オブ ザ ブルー
私達の距離を完全に縮めたのは、キーチからの告白だった。
夏休み前にあった国交部の飲み会の席。
私はたまたま隣に座ったキーチに、希望の職種に就職できそうもないことを愚痴っていた。
するとその帰り道、彼は私に言ったのだ。
“もし卒業して行くとこないなら、俺のとこに嫁に来い”と。
ひとまわりも年上の、それも教師からの告白ということで、最初は冗談かと思っていた。
けれど後日電話で「お前のことがずっと気になっていたんだ」と言われ、本当に本気なのかなと思った。
当時私はフリーだったのと、就職のことでへこんでたこともあって、
キーチの気持ちに甘えてみたくなった。