アウト オブ ザ ブルー

コージさんと知り合えたおかげかどうかはわからないが、日ごとに私の心身は安定していった。


出血もなくなり、お腹も前ほど張っている感じがしなかったので、張り止めの点滴の量を減らしてもらえるまでになっていた。






けれどマサがいつもと違う感じでやって来たある日の午後、


私の心はまた乱されてしまった。






その日マサは初めてカーテンの中に入って来て、持って来た花を窓際に飾ってくれた。



それからベッドの脇に置かれた椅子に座ると、


彼はザックの中から見覚えのある白い小さな紙袋を取り出し、それを私に開けてみるよう言った。






袋の中身を取り出すと、


以前マサの部屋で見つけた、あの結婚指輪が入っていた。
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