アウト オブ ザ ブルー
「あー、何泣いてるんだよ?!せっかく人が真面目に話してるって言うのに…」
「だって…」
「…なんだよ?」
「コージさんの幸せを、私なんかがもらっていいの…?」
するとコージさんは笑って言った。
「いーの、いーの。子どもだましみたいで悪いけど、気休めにはなるだろ…?」
コージさんの言葉は、なぜか心にすーっと染み込んでいくから不思議だった。
屋上の空気は冷たかったけど、
彼のやさしさが私を温めてくれているように感じられた。
「ありがと…」
私がそう言うと、
「おっ、やっと笑ったな」
と、コージさんは再び微笑んだ。