アウト オブ ザ ブルー
§11 告白
「散々プロポーズしといて悪いけど、もうミッチとは結婚できない…」
そう言ったマサの目はうつろで、何かいつもの彼とは違う印象を受けた。
「俺はお前と子どものことを、もう幸せにできないんだ…」
私もマサとは結婚しないでおこうと考えていたが、まさか彼の方から言われるとは思ってもみなかったので驚いた。
それは私の両親も同じだったと思う。
彼に何かあったのは歴然だったが、何があったか聞けるような雰囲気ではなかった。
私はしばらく黙っていたけれど、考えてみればマサの言葉は私にとっても都合がよかった。
「そう…、わかった。いいよ、別に…。私もそっちの方がいいかなって思ってたし…。じゃあ、残ってた荷物持って帰るね…」
わざと心にもない言葉を吐いた。
マサがまた「ごめん」と言った。
私は部屋に入れてもらい、残してあった自分の荷物をまとめようとした。
すると父がマサに言った。